からっぽ
もしかしたら、顔が赤いかもしれない。

それは、俺にとったら恥ずかしいこと。

空華にとって、俺はどういう風に映っているのだろうか。

「話が変わるんだけど、私ね、好きな人がいるんだぁ。」

ズキッ。

は?なんで俺?心が痛いんだろう。

「・・・そうなんだ。」

「でね、私、明日告白しようと思うだけど・・・。どんな風に告白すればいいと思う?けいちゃんも男の子として、答えてね。」

誰に告白するんだろう。

「誰に告白するかにもよると思うけど・・・。」

「あっ、そうだよね!!!えっと3年1組の龍埼錐夜(りゅうざききりや)なの。すごくかっこいいの!!」

龍埼錐夜って・・・!!!!!

結構悪いやつじゃんかよ!!!!

なんであんなやつが・・・?

「アイツはやめといた方がいいと俺は思うけどな。」

言うべきだよな・・・。

「なんで?あの人はいい人だよ?このまえね、熱で倒れた私を保健室まで運んでくれて、
全部手当てしてくれたの。」

「それだけか?」

「それだけじゃないよ。やさしいし、一途で、純粋なんだって。うわさで聞いた。」

「うわさなのに、それで告白すんのか?」

「うん、そうだよ。」

「やめとけ」

「むーりっ。決意は固いんです~」

「そーですか。言っとくけど俺は注意したからな」

「分かったよ~」

予鈴が鳴ったから、教室にもどる。
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