KISSKISS-セカンド-
「…夢か」
テレビは消えていないし毛布だって掛かってはいない。
重たい頭を持ち上げ体を起こすと同時に携帯が鳴った。
「……ビックリした、誰だ?これ?」
見た事のない番号…
「もしもし…?」
電話に出てみると正木のバイト先からの電話だった。
―…は?
―……何を言ってんの、このオッサン。
「と…とにかく!!中央病院に向かって下さい!!い…いい急いで!!!!」
パニックになりながら何とか用件を話すバイト先の店長…
―…正木が事故にあった?
一瞬、冷静に考えてオッサンの言葉を理解すると俺は家を飛び出していた。