KISSKISS-ｾｶﾝﾄﾞ-

―…学校帰り


たまたま正木が友達と帰っているのを見かけバレないように後ろを通り過ぎる。

すると友達の一人が


「ちはるって最近、ピアノ聞きに行ってないね?」


「あぁ！！いっつも講堂でピアノ弾いてる人でしょ?」


明らかに俺の事だよな…


「あの人って愛想悪いよねぇ?いつも一人だし、音楽一家なんでしょー???仲良くなっとけば後々、いい事あるかもねー♪」


最低な言葉だな…


こういう下心がある奴がいるから関わりたくないんだよ！！！


「そんな事はどうでもいいの。あの人のピアノが好きなだけ」


「……」


あまりに意外な言葉と正木の真っ直ぐな横顔に早足でその場を去った。