KISSKISS-セカンド-

走り出してからゴチャゴチャ言うのも何だし次からは絶対に後ろには乗せねぇ…

会話のない車内に流れる音楽に自然と指が宙の鍵盤を叩く。

忘れたワケじゃない…
捨ててしまっただけ…


宙を叩き続ける指に空しさを感じて途中で止めた。


―…店に着いて書き出したメモを片手に野菜やら魚やらを手に取る。


実は、こういうの嫌いじゃないんだよな。


料理をするのが楽しいと感じた時から新鮮な野菜や活きのいい魚を見ると楽しくなる。

絶対にガキにはバレたくない事なんだけど…


魚のパックを手にすると何でも食えると言ってたはずのガキが駄々をこねた。


焼いた魚は食べられない…
けど、刺身は好き♪だそうで…

喧嘩…売ってんのか?

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