KISSKISS-セカンド-
パパが迎えに来たら中に来てねと言われ車の中で待たされる事―…二十分。
車のドアが開くと娘との久しぶりの再会からかさっきよりも機嫌がすこぶる良く見えた。
「じゃっ!!頼むよ!!」
屋敷の中に案内され娘との対面を待つ暇もなく、バタバタとこっちに向かって来る足音が聞こえた。
「やったぁ!!!!!パパ…ありが…と…」
ドアを開けて出て来たのは嬉しそうな満面の笑顔の歩花ちゃん。
俺を見て眉間にシワを寄せると笑顔が一瞬で消えた。
―…分かる、分かるよ。
俺が誰なのか気になっちゃう気持ち…
警戒心を持たれないように細心の注意を払いとびきりの笑顔を見せた。