KISSKISS-セカンド-

結局、2度目の運動が終わるとドーナツを買いに行かされるハメになった。


「何で俺が…」


ぶつぶつと文句を言いながら近所の店に向かっていると隣に人の気配を感じて横を見る。


「うぉっ!!??」


「なかなか気付いてくれないんだもん…」


膨れっ面で正木が知らない間に一緒に歩いていた。


忍者か…コイツ。


全く、気が付かなかった。

「…あれ?さっき家の前を通ってなかった??」


あ…見てたって言ってるのと同じじゃん…。


「そうなの?悠斗君の家知らないから気が付かなかった…で?」


「…?」


「どこに向かってるの?」

お姫様のドーナツを買いに行かされてます。


なんて言えずに目に入った本屋を指差した。


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