KISSKISS-セカンド-

プレゼントぐらい買ってやれば良かったかな…

小っちゃいケーキに喜ぶ顔を見るとそんな、らしくない事まで考えてしまう。


「プレゼントは用意してねぇから、何でも言う事ひとつだけ聞くよ。色々あるだろ?貧相な体をどうにかして欲しいとか…料理をうまくなるコツを聞くとか…うぉ!!!危ねぇ!!!!」


サラダのプチトマトを握ると俺をめがけて本気で投げて来た。


「貧相って言わないでよ!!!!!気にしてるんだから!!あんたに頼んで治るなら頼んでるわよ!!!!!!!」


―…あぁ、やっぱり気にしてるんだ?


「じゃあ、貧相な体治してやろうか?」


持っていたグラスを置いてガキを真っ直ぐ見つめた。

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