KISSKISS-セカンド-

―…次の日


久しぶりにまともに授業に出ると正木が隣に座っていた。


授業中に小さなメモ用紙を渡され、そこには


『学校に何で来ないの?』

それだけ書かれていた。


―…『余計なお世話』と書けば正木との会話が終わる。


『何でそんな事聞くの?』

俺も一言だけ書いて渡す。

こっちをチラリと見て、また何かを書き始めた。


すぐに回されたメモには


『悠斗君のピアノが聞きたいから』


達筆な文字で付け加えられた言葉に胸がズキンと傷んだ。


『今日弾いてやるよ』


ノートの切れ端に殴り書きして渡した。


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