lost…
選ばれなかったのは私だった…。 


携帯を放り出すと、そのままベッドに座ったままうなだれた。 


同じ飲みサークルのあきら。 

会ったのは二年前。 
妙に気が合って、話し出せば話題が絶えなくて、メールが始まれば途切れることはなかった。 


好きになるのに時間はかからなかった。 


でも、どこか距離を距離を置いていたんだ。 
どうしてか、彼の内に踏み入ろうとは絶対できなかった。 


同い年で、二年も顔をつき合わせているのに、今でもお互い敬語で話していた。
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