図書館で会いましょう
再会
今日も自転車で並木通りを進む。梅雨入りしたと昨日のニュースで行っていたがそんなのは関係ないという快適さだった。途中にある小さなパン屋でお昼を買い図書館へ向かう。月末の展示へ向けての準備で忙しい毎日だった。
「おはようございます。」
薄暗い館内で明るい声であいさつをする由美。すっかり館の職員にも馴染んでいた。由美は展示の準備に入ると研究室にこもることが多く日中は職員と接することが少ない。せめてあいさつだけはと頑張った成果だった。
「おはよう。」
研究室に入りコーヒーを淹れるためのお湯を沸かしている時に館長が入ってきた。由美は夏場でもホットを飲む。
「おはようございます。」
ちょうどお湯が沸く。
「館長もいかがです?」
館長はいつもの笑顔で頷いた。由美はコーヒーが入ったカップを館長の前に置き、その向かいに座った。コーヒーを一口飲み、ふぅと息をつく。館長も静かにコーヒーを飲んでいた。
「これは美味しいですね。」
館長の言葉に由美は自然と笑顔になった。コーヒー好きで引っ越したアパートの近くで色々な豆を売っている店を見つけ、そこで自分好みのものを見つけたものだったからだ。
「良かったです。お口に合って。」
由美は表情を崩したまま、また一口飲んだ。
「そうそう。展示会のほうはいかがですか?」
「はい。大方、準備は大丈夫です。ケースなどは業者に発注しましたし。後は細かい部分が落ち着けば。」
由美はここ一週間、残業残業の毎日だった。目の下には若干クマができている。体は疲れが残っているものの気持ちが元気なのは好きなことをしているからだろう。
「そうですか。」
館長は由美の言葉を聞いて安堵の表情を見せる。館長が心配していたのは展示会の内容ではない。由美ががんばり過ぎて体を壊すのではないかと心配していたのだ。
「じゃああと二週間ですからね。そんなに焦らずにがんばりましょう。」
「はい。」
由美の返事は爽やかなものだった。
「おはようございます。」
薄暗い館内で明るい声であいさつをする由美。すっかり館の職員にも馴染んでいた。由美は展示の準備に入ると研究室にこもることが多く日中は職員と接することが少ない。せめてあいさつだけはと頑張った成果だった。
「おはよう。」
研究室に入りコーヒーを淹れるためのお湯を沸かしている時に館長が入ってきた。由美は夏場でもホットを飲む。
「おはようございます。」
ちょうどお湯が沸く。
「館長もいかがです?」
館長はいつもの笑顔で頷いた。由美はコーヒーが入ったカップを館長の前に置き、その向かいに座った。コーヒーを一口飲み、ふぅと息をつく。館長も静かにコーヒーを飲んでいた。
「これは美味しいですね。」
館長の言葉に由美は自然と笑顔になった。コーヒー好きで引っ越したアパートの近くで色々な豆を売っている店を見つけ、そこで自分好みのものを見つけたものだったからだ。
「良かったです。お口に合って。」
由美は表情を崩したまま、また一口飲んだ。
「そうそう。展示会のほうはいかがですか?」
「はい。大方、準備は大丈夫です。ケースなどは業者に発注しましたし。後は細かい部分が落ち着けば。」
由美はここ一週間、残業残業の毎日だった。目の下には若干クマができている。体は疲れが残っているものの気持ちが元気なのは好きなことをしているからだろう。
「そうですか。」
館長は由美の言葉を聞いて安堵の表情を見せる。館長が心配していたのは展示会の内容ではない。由美ががんばり過ぎて体を壊すのではないかと心配していたのだ。
「じゃああと二週間ですからね。そんなに焦らずにがんばりましょう。」
「はい。」
由美の返事は爽やかなものだった。