先生とあたしの恋

「先生!どうして沙織には何も言わないんですか!?」


「言える訳ないじゃないか…」


「どうしてですか!?」


「…………」



「黙ってないで、なんとか言ってくださいよ!」


「言ったら…」


「はい。」


「言ったら…」

なに!?



「言ったら、先生じゃいられなくなるから…言えないんだよ。」


「先生…」


「だから、斎藤、藤井に俺の気持ち、言わないでくれ。

もし、言っても、今の俺には


どうする事も出来ないんだ。


酷い先生で、悪かったな…斎藤…」


「先生…」


凄く苦しそうな顔でニコって笑うと


「部活…頑張れよ」
だけ言って、先生はどこかに、行ってしまった…



< 278 / 423 >

この作品をシェア

pagetop