先生とあたしの恋
「ねぇ、メグちゃん」
「なに?沙織」
「恋は、辛いね。
相手の気持ちが分からない事が
こんなに苦しいなんてね…
だけど聞けなかったんだ。
先生に、あたしの事、どう想っているかなんてさ
怖くて、ずっと…聞けなかった…。
先生の顔、見れるだけで
先生の声、聞けるだけで
それだけでいいって
あたしの気持ち、知ってもらえるだけで
充分だって想っていたのに…
知らず知らずに
先生の気持ちが知りたくて
苦しくて、仕方がないんだよ…」
「沙織……あのね…」
「うん?」
「ううん…なんでもない。帰ろうか、沙織」
「うん。帰ろう」