先生とあたしの恋
「藤井に用があるんだろう?」
「はい……けど……」
「いいんだ、もうすぐ済むから、ちょっと、そこで、待っていてくれないか?」
「はい。」
そう言って、斎藤は、また顔を引っ込めた。
俺は、斎藤が来てくれて、寧ろ、良かったと思っている。
斎藤が、来なければ、俺…藤井に何をしたか、分からないからな…
「藤井…」
「はい、先生…」
「あした…暇か?」
「はい…」
まだ、涙目の藤井…顔を真っ赤にしながら、俺を見ている。
思わず抱きしめたくなる衝動を抑えながら
「あした、会わないか?」
「は…い…」
「良かった……藤井、携帯は?持っているか?」
「はい……持ってます…」
「ちょっと……貸してくれるか?」