先生とあたしの恋
「先生…ありがとう…」
「えっ?」
「そばにいてくれて、ありがとう…。」
なるべく元気よく笑顔を見せた。
「無理しなくていいよ、藤井。俺の前では、弱さを見せていいんだよ」
「うん…先生…ありがと……そうだ…」
「うん?どうした?」
「ちょっと、待ってて、先生。」
あたしは、急いで持っていたバックの中をゴソゴソと探して
「あった!」と中から、先日、渡し損ねていた
クッキーと、そして
実は、きのう、急いで作った指編みのマフラーを渡した。
「余り…上手く出来なかったけど…何か、先生に渡したくて…」
「藤井…ありがとう…」