イケメンhomeless
桜子さんは

「私が薫ちゃんに言おうか?」

そう言ってくれたけど

アタシはお店の外に出て

携帯を開いた


「連絡遅くなってごめんね

少しの間、離れて暮らしたい」


『え? なんで?』


アタシは言葉に詰まった

何て言っていいのか

分からず携帯を持ったまま

何も話さなかった


『俺のことが嫌か?』


「嫌じゃないよ・・・」


アタシの事を心配して

お店の外に出て来た

桜子さんが

アタシの携帯を取った


「もしもし 桜子だけど

最近、薫ちゃんと

一緒に居た時の

渚ちゃんの気持ち

考えたことある?

私は薫ちゃんと

長い付合いだから分かるけど

アンタって女の気持ちとか

考えない時あるよね

お互い少し距離を置いたほうが

良さそうだから 渚ちゃん

しばらく私の所に泊めるから」


薫ちゃんから

『渚に代わって』と

言われたようで桜子さんは

アタシに携帯を渡した


「もしもし」


『渚が決めたことなら

俺は何も言わないよ』


薫ちゃんは そう言って

電話を切った

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