イケメンhomeless
病院へ着くと

いつか買い物で会った

藤木さんが走って来た


「真山の婚約者だよね?」


「はい」


「医師から聞いたけど

まだ意識が戻ってないらしい」


「交通事故って

どう言う事ですか?」


アタシは何を

話しているか分からず

言葉を発した


「取引先に

行ってもらう事になってて

向かう途中に後ろから

後続車に追突されて

そのまま意識が戻らない」


アタシは

どうしていいか分からず

流れ出す涙を拭うことも

出来なかった


ただ呆然と

立っているような感じ

藤木さんから


「座ったほうが良い」

そう言われ

近くにあった

長いソファーに座った



薫ちゃん・・・助かるよね?


アタシ置いて行かないよね?

頭の中では

そんな言葉しか

思い浮かばなかった
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