イケメンhomeless

それから3日過ぎても

薫ちゃんの意識は戻らなかった

アタシは

そんな薫ちゃんの横で

ずっと話しかけてた

「雛子の出産もうすぐだよ

男の子かな　女の子かな

アタシは雛子に似た

女の子がいいな

薫ちゃんはどっちだと思う？」


話しかけても

返事は返って来ない




「少しは寝たら？

薫ちゃんが心配なのは

分かるけど

渚ちゃんまで倒れるわ」


何度もアタシの体を

心配して桜子さんは

アタシに

少し眠るように言った


でも眠るのが怖かった

アタシが寝てる間に

薫ちゃんが

消えてしまうような感じがした



桜子さんが連絡したのか

アタシの両親と姉ちゃんが

お見舞いに来てくれた

アタシの顔を見て父さんは

いつもの優しい口調ではなく

父さんは涙を堪えながら


「渚！飯食ってないんだろ？

それに寝てないみたいだから

少しは横になりなさい」

目に薄っすらと涙を浮かべた

姉ちゃんも


「薫ちゃんが目を覚ましたら

叩き起こしてやるから」


母さんは

薫ちゃんの横に置いてあった

ソファにアタシを

連れて行った


「薫ちゃんが目を覚ましたら

笑顔でいてあげなさい」


ソファに横になって

薫ちゃんを見ながら

アタシは静かに目を閉じた