イケメンhomeless

黒い闇の中

アタシは立っていた

まわりを見ても真っ暗で

遠くに一筋の光が見えた

その方向へ歩いて行くアタシ

進んでいると人の後姿が見えて

アタシは近づいてく

そしてアタシは後姿で

誰なのかが分かって叫んだ


「薫ちゃん！　待って！」


そう叫ぶと薫ちゃんは

アタシを見つめて

手を振ってた


走っても走っても

追いつかない

すぐ近くにいるのに


「薫ちゃん！　行かないで！」




アタシは体を揺さぶられて

目が覚めた


「大丈夫？

うわ言で

薫ちゃんの名前呼んでたよ」


アタシは薫ちゃんの

ベッドの横へ近づいた


「薫ちゃん！

どこにも行ったらダメだよ

アタシ達

結婚するんだよね

アタシを1人にしないで」


無我夢中でアタシは叫んだ

夢で見たように

遠くに離れて

行きそうな気がしてた

アタシは泣きながら

何度も何度も

薫ちゃんの名前を呼んだ


その一筋の涙が

薫ちゃんの頬をつたった


そして薫ちゃんは

静かに目を開けた