ふたつの指輪
しばらくして小さな寝息が聞こえてくる。




よっぽど疲れてたんだな。


……すぐに寝ちゃうなんて。



どんな仕事してるんだろうな。


そういや、仕事の内容とか、聞いたことがないや。



きっと、すっごく仕事できるんだろうな、この人。




あたしは、尊さんを起こさないように、真っ暗なキッチンに移動してできるだけ音を立てずに着替えた。


そして、そっとソファに横になって、静かにふかふかの布団を引き寄せた。
< 104 / 331 >

この作品をシェア

pagetop