ふたつの指輪
「魁人くん!」
喫茶店のドアがそっと押し開けられると。
王子様のやさしげに微笑んだ顔がひょいっとドアの向こうから出てきた。
「久しぶり、瞳衣」
色の薄い切れ長の大きな目、なめらかな白い頬。
すぅっと形のいい眉。
細く通った鼻梁、さくら色にほんのり色づく唇。
1ヶ月ぶりに見る魁人くんは、ほんの少し髪が伸びたくらいで、何も変わってなかった。
白い頬に微笑をたたえて、ちょっぴり首を傾げて。
あたしはまたしても心臓をバクバク言わせながら、魁人くんを引っ張って、窓際の席に飛び込んだ。
陽が当たって暖かい、とっておきの場所。
(スキーに行ってたにしては、全然焼けてないな)
相変わらずのなめらかな白い頬を見て、ふとそんなことを思う。
喫茶店のドアがそっと押し開けられると。
王子様のやさしげに微笑んだ顔がひょいっとドアの向こうから出てきた。
「久しぶり、瞳衣」
色の薄い切れ長の大きな目、なめらかな白い頬。
すぅっと形のいい眉。
細く通った鼻梁、さくら色にほんのり色づく唇。
1ヶ月ぶりに見る魁人くんは、ほんの少し髪が伸びたくらいで、何も変わってなかった。
白い頬に微笑をたたえて、ちょっぴり首を傾げて。
あたしはまたしても心臓をバクバク言わせながら、魁人くんを引っ張って、窓際の席に飛び込んだ。
陽が当たって暖かい、とっておきの場所。
(スキーに行ってたにしては、全然焼けてないな)
相変わらずのなめらかな白い頬を見て、ふとそんなことを思う。