ふたつの指輪
(きっと焼けない体質なんだね。

こんなに色白だもん)



「元気にしてた?」


久々に見る、魁人くんのキラキラした微笑。



(あぁ……やっぱりステキ……)


なんて、場所柄もわきまえず、デレデレするあたし。


そんなあたしを、カウンターの奥からマスターが笑いながら見てた。



「うーん、おかしいな。

オレの記憶違いかな?」

「え、何が?」


「オレの記憶の中の瞳衣より、実物は数倍かわいいから」


「やだ、もう……」


魁人くんは、よくこういうことを言う。



あたしの目を、魁人くんの妖しくきらめく瞳がじっと見つめた。

吸い込まれそうな、魅惑的な薄い色の瞳。



ほんとあたし、この瞳に催眠術でもかけられてるのかな、なんて思っちゃう。
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