ふたつの指輪
窓の外を見ながら、どこかぼんやりとしてる。
午前中だからかな?朝弱いとか。
……いかにも朝弱そうだし。
(昨日はこんな感じじゃなかったのに、どうしたんだろ)
たわいない世間話をぽつぽつといくつかした後、あたしは勇気を出して、思い切って切り出した。
「あのね……魁人くん」
「なに?」
「あたしね、実は今……家出中なの」
「……え?家出?」
魁人くんは、そんなに驚いたふうでもなく、少し眉をあげて、首を傾げた。
「今まで友達の家に泊まってたんだ」
「……そうなんだ」
「でね……すっごく言いにくいけど、魁人くんの家にしばらく泊めてもらうわけにいかない?」
「……家出って、一体どうして?」
(誰の家にいたのかは、聞かないんだね)
正直、ほっとする。
午前中だからかな?朝弱いとか。
……いかにも朝弱そうだし。
(昨日はこんな感じじゃなかったのに、どうしたんだろ)
たわいない世間話をぽつぽつといくつかした後、あたしは勇気を出して、思い切って切り出した。
「あのね……魁人くん」
「なに?」
「あたしね、実は今……家出中なの」
「……え?家出?」
魁人くんは、そんなに驚いたふうでもなく、少し眉をあげて、首を傾げた。
「今まで友達の家に泊まってたんだ」
「……そうなんだ」
「でね……すっごく言いにくいけど、魁人くんの家にしばらく泊めてもらうわけにいかない?」
「……家出って、一体どうして?」
(誰の家にいたのかは、聞かないんだね)
正直、ほっとする。