ふたつの指輪
「オレにだって、好き嫌いはあるんだよ。

携帯も取り上げられてたんだ。ありえるか?そんなの」

「金額次第じゃ、何でもありなんだよ、バーカ」



(1ヶ月?)


ぱち。


目を開けると、ドアから出ていく誰かを魁人くんが手をあげて見送ってるところだった。



モノトーンでまとめられた、きれいで無機質な広い部屋。



――あれ?


ここ、どこ?



あたし、どうしたんだっけ?




どうしてこんなところにいるの?





あたしはどうやら、ソファに寝かされてるらしかった。
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