ふたつの指輪

2. 夢のような

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魁人くんの白い指がソファに寝ころがってるあたしの頭に伸びて、あたしの髪にくるくると絡んだ。


手の甲で、頬をやさしくなでると。


「ずいぶん無茶させちゃって……」


髪にそのままくちづける。



やめてよ。


また勘違いしそうになるよ。




あたしは、割れるような頭痛を何とかこらえて、ゆっくりとソファに身を起こした。



「起きて大丈夫なの?」


魁人くんは、テーブルの上のコップをあたしに差し出した。


「水。喉渇いてるでしょ」




「……最初からこのつもりだったんだね」


ごくごく水を飲んでコップを置くと、自然に口から言葉が流れ出た。


あたしの声は少し枯れていたけど、自分でもびっくりするほど落ち着いてた。
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