ふたつの指輪
「ずっと身につけるのに、そんな豪華なのだと、かえって邪魔だよ?」
「……ああ」
魁人くんはがっかりしたように、眉を寄せてしばらく考え込んでたけど、やがて明るく言った。
「まぁ、見てから気に入ったの買えばいい」
子どものように無邪気に笑いながら、ちゅっとあたしの頬にくちづけた。
のびのびと楽しげに話す魁人くんは、謎めいた王子様の風情は消え失せて、まるで少年みたいだった。
そんな魁人くんを見て、何だかほほえましくなる。
かわいい人。
今思うと、王子様の微笑の仮面を被ってた魁人くんは、血の通わない人形みたいだった。
ミステリアスで恐ろしく魅力的だったけど、そばにいても一緒にいるような気がしなかったし。
「……ああ」
魁人くんはがっかりしたように、眉を寄せてしばらく考え込んでたけど、やがて明るく言った。
「まぁ、見てから気に入ったの買えばいい」
子どものように無邪気に笑いながら、ちゅっとあたしの頬にくちづけた。
のびのびと楽しげに話す魁人くんは、謎めいた王子様の風情は消え失せて、まるで少年みたいだった。
そんな魁人くんを見て、何だかほほえましくなる。
かわいい人。
今思うと、王子様の微笑の仮面を被ってた魁人くんは、血の通わない人形みたいだった。
ミステリアスで恐ろしく魅力的だったけど、そばにいても一緒にいるような気がしなかったし。