ふたつの指輪
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「すごい。似合ってる!」
魁人くんは今日、髪を切った。
「そう?」
白い頬に黒い髪がきわだって、ずいぶんシャープに見える。
別人みたいで何だか新鮮。
「ねぇ、黒髪にしたんだ」
「ああ、うん」
魁人くんは、自分の髪型なんてどうでもいいかのように適当に答える。
「どうして? 茶髪、似合うのに」
「……黒だと伸びても大丈夫だろ。
いちいち染めんの面倒くせぇし」
すねるように、ちょっぴり口をとがらせた。
「って、……お仕事上、染めてたの?」
「当たり前だろ」
「そうなんだ」
「……何だよ。
染めてる方がいいっての?」
「すごい。似合ってる!」
魁人くんは今日、髪を切った。
「そう?」
白い頬に黒い髪がきわだって、ずいぶんシャープに見える。
別人みたいで何だか新鮮。
「ねぇ、黒髪にしたんだ」
「ああ、うん」
魁人くんは、自分の髪型なんてどうでもいいかのように適当に答える。
「どうして? 茶髪、似合うのに」
「……黒だと伸びても大丈夫だろ。
いちいち染めんの面倒くせぇし」
すねるように、ちょっぴり口をとがらせた。
「って、……お仕事上、染めてたの?」
「当たり前だろ」
「そうなんだ」
「……何だよ。
染めてる方がいいっての?」