ふたつの指輪
(謝ろう。瞳衣に)


理由はどうあれ、俺のやったことはとてもじゃないけど褒められたことじゃない。




意を決して部屋のドアを開けると。



――部屋はもぬけの空だった。




もう夜の12時を過ぎてる。


こんな時間に、一体どこへ?




(まさか、あいつ……)


あいつの店へ?



(しまった――)




俺はもう一度部屋を飛び出した。
< 291 / 331 >

この作品をシェア

pagetop