ふたつの指輪
(人を愛する、か――)




瞳衣の幸せに満ちあふれた、光り輝くような笑顔。





何だろうな、娘が結婚するときって、こんな気分なのかな。


瞳衣の笑顔を見ながら、ふとそんなことを考えた。




(娘だって?)




ばかばかしい。


結婚したこともないくせに、俺は。
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