ふたつの指輪
4.
幸せは永遠に続くかと思われて。
俺がほとんどあいつら二人のことを心配もしなくなった頃。
破滅がすぐ先までやってきてたなんて、誰が気付いただろう。
その電話は、仕事中に突然かかってきた。
「尊さん!お願い、助けて!」
電話の向こうは脈絡なく、ただ泣き叫ぶ声。
「今救急車待ってるの、お願い、助けて!!」
「落ち着け、何があった?」
「今すぐ来て!お願い!」
「わかった、場所を言え」
ほとんど意味不明の叫びから、断片的な情報を拾いつつ、俺がタクシーで駆けつけたときは。
俺がほとんどあいつら二人のことを心配もしなくなった頃。
破滅がすぐ先までやってきてたなんて、誰が気付いただろう。
その電話は、仕事中に突然かかってきた。
「尊さん!お願い、助けて!」
電話の向こうは脈絡なく、ただ泣き叫ぶ声。
「今救急車待ってるの、お願い、助けて!!」
「落ち着け、何があった?」
「今すぐ来て!お願い!」
「わかった、場所を言え」
ほとんど意味不明の叫びから、断片的な情報を拾いつつ、俺がタクシーで駆けつけたときは。