ふたつの指輪
「……勝手にしろ」
尊さんは肩をすくめると、あたしにマグカップを示して、キッチンを出ていく。
「どうぞ」
気合いを入れて淹れたコーヒーを、ソファの前の白くて丸いテーブルに置く。
ベッドに腰掛けた尊さんがずず……とすするのを見ながら、思わず肩に力が入った。
「……うまいな」
「はぁ……よかった……」
「何緊張してんだよ」
ニッと皮肉げな笑みを浮かべる。
こんな明るいところで見ると、この人、ほんとにびっくりするくらいかっこいい。
魁人くんみたいな、優しげな美少年じゃなくて、線の太い、大人の男の人。
どこか、暗い翳はあるけれど。
黒いまっすぐな髪、きりっとした眉、鋭い目。
ほんの少し伸ばされた髭も手伝って。
”男の色気”なんて言葉がピッタリ。
尊さんは肩をすくめると、あたしにマグカップを示して、キッチンを出ていく。
「どうぞ」
気合いを入れて淹れたコーヒーを、ソファの前の白くて丸いテーブルに置く。
ベッドに腰掛けた尊さんがずず……とすするのを見ながら、思わず肩に力が入った。
「……うまいな」
「はぁ……よかった……」
「何緊張してんだよ」
ニッと皮肉げな笑みを浮かべる。
こんな明るいところで見ると、この人、ほんとにびっくりするくらいかっこいい。
魁人くんみたいな、優しげな美少年じゃなくて、線の太い、大人の男の人。
どこか、暗い翳はあるけれど。
黒いまっすぐな髪、きりっとした眉、鋭い目。
ほんの少し伸ばされた髭も手伝って。
”男の色気”なんて言葉がピッタリ。