ふたつの指輪
――会社なんかじゃ、さぞかし目立つんだろうな。
まぁあたしの好みってんじゃないけどさ。
あたしはやっぱり、こんな男オトコした人じゃなくて、魁人くんみたいな、キレイな美少年タイプが……
あたしはちょっぴりどぎまぎしながら、自分のコーヒーカップを手に取った。
静かな部屋で。
お互いのコーヒーがなくなるころ、あたしは急に思い出した。
「あ、そうだ、あのっ」
「……?」
尊さんは、片方の眉だけすぅっとあげて、「ん?」という顔。
「今日の分、日払いでもらったの。
1万円、お返ししますっ」
あたしはカバンをごそごそあさって、財布から1万円札を取り出した。
白いテーブルの上に置く。
まぁあたしの好みってんじゃないけどさ。
あたしはやっぱり、こんな男オトコした人じゃなくて、魁人くんみたいな、キレイな美少年タイプが……
あたしはちょっぴりどぎまぎしながら、自分のコーヒーカップを手に取った。
静かな部屋で。
お互いのコーヒーがなくなるころ、あたしは急に思い出した。
「あ、そうだ、あのっ」
「……?」
尊さんは、片方の眉だけすぅっとあげて、「ん?」という顔。
「今日の分、日払いでもらったの。
1万円、お返ししますっ」
あたしはカバンをごそごそあさって、財布から1万円札を取り出した。
白いテーブルの上に置く。