ふたつの指輪
2月入ってすぐの頃のことをあたしは思い出してた。
「ねぇ、春休み、何か予定ある?」
高校も卒業で、就職も飛んじゃったあたしは、春休みの予定はバイト以外はゼロ。
だから、魁人くんが、あたしに時間を割いてくれないかなって思ってた。
魁人くんは忙しいから、普段あんまり会えないし。
そんなあたしに、魁人くんは突然言ったんだった。
「瞳衣、オレ実はね……今度長期のバイトに行けることになってさ。
給料は安いけど、スキーもスノボもすべり放題なんだよね。
だから、1ヶ月ちょっとくらい、こっちにはいないんだ。
しばらく瞳衣を放ったらかすことになっちゃうけど……
ごめんね」
罪のない笑顔をなめらかな白い頬に浮かべて。
魁人くんは言ったっけ。
「ねぇ、春休み、何か予定ある?」
高校も卒業で、就職も飛んじゃったあたしは、春休みの予定はバイト以外はゼロ。
だから、魁人くんが、あたしに時間を割いてくれないかなって思ってた。
魁人くんは忙しいから、普段あんまり会えないし。
そんなあたしに、魁人くんは突然言ったんだった。
「瞳衣、オレ実はね……今度長期のバイトに行けることになってさ。
給料は安いけど、スキーもスノボもすべり放題なんだよね。
だから、1ヶ月ちょっとくらい、こっちにはいないんだ。
しばらく瞳衣を放ったらかすことになっちゃうけど……
ごめんね」
罪のない笑顔をなめらかな白い頬に浮かべて。
魁人くんは言ったっけ。