私の夢と、彼の事情
(・・え、何。)

(やっぱり、見えるとか見えないとか、
 そういう次元の人なわけ!?)


言葉にはできないので、心の中で思いっ
きり叫ぶと、彼は口角をニコリとあげて、
笑みを浮かべるのが見えた。


「いやぁ、退屈してたんだ。挑戦者が
 来るのなんて、何ヶ月ぶりだろ?」


私は彼の言葉の意味が分からず、ただ
ただ近くなった彼の半透明の瞳に視線を
合わせた。
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