私の夢と、彼の事情
「お? 来たのか。 ちょうど一週間
 だな。いい子だ」

いい子だって。同い年くらいでしょ? 
と言いたくなる。

でも、相手はなにしろ幽霊。見かけ通り
の年ではないのかもしれない。この子、
いつからここにいるのかな?

「詩、できたのか? 早く聞かせてくれ」

少年はうれしそうに言う。詩が好きな
幽霊なんて、変な奴だ。

私はかなり緊張していたが、カバンから
メモ帳を取り出すと、

「じゃ、じゃあ、読むわよ」

と、おもむろに詩を朗読し始めた。

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