私の夢と、彼の事情
私はちょっと疲れてきて、ハイハイ、
言ってなさい、好きにしてなさい、
という気分になってきた。

「何言ってんの? バカバカしい。
 私が猫って、どういう意味よ?」

弱々しく一応言ってみる私だが、しかし
少年はそれを無視して、さらに言葉を
重ねる。

「そして、君の父親も猫。僕はその弟
 で、だから君の叔父なんだよ」

私はその辺にあった椅子に座り込み、
さっきからマシンガンのように叩き込ま
れてくる情報攻撃によって、

かなり白くなりかけた頭を必死に整理
しようとしながら、顔をしかめて
う~ん、と唸った。


・・ハイハイ。じゃあもう、あんたが
何を言うのか、最後まで聞いてあげよう
じゃないの!
 



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