私の夢と、彼の事情
「なんで?」

その疑問だけが、私の脳裏に浮かぶ。

すると彼は、ゆっくりと話を続けた。


「・・兄さんに頭さげられたんだよ。

 ”すまない、もうお前とは会えない”
 ってさ。

 ”何で?”って僕が聞いたら、なんて
 答えたと思う?」


見当もつかない私は、彼の質問に首を
傾げる。
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