私の夢と、彼の事情
「武(たける)さん、私も戦うわ」

思いがけない姪の言葉に、灰色の猫・
武は青い目を見張る。

「私の、動物と話せる力は、たぶん役に
 立つと思うの。

 私が生まれる前から閉じ込められて
 いるおじいちゃんとおばあちゃんを
 助けるためなら、

 私も頑張らなきゃ」

猫はしばらく考えている様子だったが、
やがて「そうか」と一言いい、しばらく
また考えて、

「だが、君が関わっていることがバレる
 とマズいんだ。あまり表立って動く
 なよ。裏方で頑張ってもらうぞ」

と念を押した。





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