a☆u★c〜全部請け負う部活動!!〜
本郷は結城を引きずったまま、職員室へと駆け込んだ。結城は白目を剥き、力なく肢体を放り投げている。
「良い?こういう時は協力してくれる先生が殆ど居ないのが、熱血学園ドラマの王道なのよ」
「だからなんだァァア!!こちとら三途の川見えたわァア!!」
ドアを開け放ち、床の出っ張りに尻をこすった結城は、ここが職員室であることも忘れ、ハチャメチャな本郷に突っ込む。
本郷はそんな彼女を無視し、楡のもとへと真っすぐに向かった。
結城を引きずりながら何やら真剣な、怒ったような表情で向かってくる本郷に気付いた楡は、首を傾げながら尋ねた。
「後ろで引きずられてる子、大丈夫?」
そっちかァァア!!!
「先生!私の言う事を聞いてください!」
質問に答えろォォオオ!!!!
「答えられる範囲なら聞くけど。取り敢えずその屍はどうするの?」
「勝手に殺すなやァア!!」
職員は皆呆れ顔で、そのメチャクチャなやりとりを眺めていた。本郷はニヤリと広角を釣り上げた。
「この学校を変えるのよ!」
「ドラマの見過ぎだろ」
楡は即答だった。