a☆u★c〜全部請け負う部活動!!〜
「あのー………」
『何だよ!!!!』
少し声を張り上げ、三人に声を掛けた教師が居たが、本郷と結城に睨まれ、少し腰が引いてしまう。
「始業ベルも鳴ってますし、ここは職員室ですから。他の先生方の迷惑にもなりますから……ね?」
我ながらうまく注意が出来たのではないか、と内心喜ぶ教師であったが、本郷はそんな教師の心とは裏腹に、フンと鼻を鳴らした。
「アンタみたいにオドオドしてるから、ああやって調子こいた奴らが増えるのよ」
「そうよ。教師なら教師らしく、ビシッと指導できないの?」
「だからナメられんだよ」
さり気なく楡も参戦しているが、最初の二人の言葉だけで打ちのめされ、小柄で貧相な教師は更に小さくなる。
「とにかく、その件については考えといてあげるから、今は授業行きな。
次の授業俺だからさ」
二人は楡の言葉に頷いて、取り敢えずその場を後にした。
職員室に安堵の溜息が漏れたのは、言うまでもない。