a☆u★c〜全部請け負う部活動!!〜
「いってらっさぁぁい」
「いってらっしゃい、な。まぁその舌足らずなとこが可愛いんだけどさ」
「親馬鹿は良いから早く行けよ」
笑顔で手を振る明衣、そんな彼女にニヤついた表情を向ける父・翔太、そんな父に呆れ顔を返す明衣の姉・麻衣。
卯月家の朝は、いつもここから始まる。
「明衣も早く支度しなさいね。学校遅れちゃうわよ」
「はーい」
台所から母・こよりが呼び掛ける。
学校にも慣れ始め、温かい家族に恵まれて、明衣はすくすくと育っていた。
そんなある、雨の日のことだった。