a☆u★c〜全部請け負う部活動!!〜
「あっつ!振り回すなや、バカか!!」
「え?よくやるでしょ」
五月女が両手に花火を持ち、くるくると回りながら明衣に近付いてくる。明衣は危険を察知して叫んだ。
空も笑いながらではあるが、そんな五月女に注意を促す。
本郷が新しい袋を開け、空に話し掛ける。
「冬に花火やるなんて思ってもみなかったですけど、案外良いですね」
「だべだべ?冬の方が空気も綺麗だし、真っ暗になるから花火が映えるんだぁ」
「これ、毎年恒例行事にしたら如何ですか?いずれは観光客も呼べる、名物行事になると思いますけど」
「おぉっ、頭良いなぁ蘭ちゃん」
「アンタら市役所の職員か」
思わず楡が二人の会話にツッコミを入れてしまう。
空は「細(こま)い事気にすんなって」と言いながら、申し訳程度に積もった雪にロケット花火を突き刺していく。
「一気に点火する感じですね!」
五月女が興奮した様子で言うと、空と楡がライターを持ってロケット花火に点火しながら「まぁ定番だよね」と顔を見合わせる。
「あつっ!」
「先生ヘタクソぉ」
「ホントにさぁ、アハハッ」