a☆u★c〜全部請け負う部活動!!〜
そんな優しい雰囲気を醸し出す明衣を、桑島は微笑ましそうに見つめた。
そして、不意に柔らかく微笑むと、明衣に習って慶一の小さな頭を愛しそうに撫でた。
「不思議だよな。血が繋がってない他人の子供でも、こんなに愛しく感じる。
例え少しの時間だとしても、可愛がってやりたいって思えるんだよなぁ。
人間って凄いんだな」
「何染々してんのよ。朝から似合わなーい」
茶化すように明衣が言えば、桑島は一気に眉間に皺を寄せた。
「今日はせっかく穏やかな気持ちで卯月と挨拶できたのに!ぶち壊しだぞ!」
「アハハ!残念だったねぇ♪あんまり騒ぐと慶一ぐずっちゃうよ?」
せっかくの珍しい穏やかな空気が流れたと思ったのも束の間、二人は再び口論を始める態勢になる。
つくづく喧嘩っ早い二人である。