Magic Academy ~禁書に愛された少女~
みんなで食べる食事はやっぱりとても楽しくて。
あっという間に外は真っ暗になり夜も更けていた。

「そういえば、今日ってもしかして新月だったっけ?」

アッシュが言うと、ドルイドがそうだ、と小さく呟いた。

「さすがに今日はこっそり抜け出すのは難しいかなぁ…」

「おい!」

アッシュが言うと、うみが肘で小突いた。

「あ、や、そういうつもりじゃ」

慌ててアッシュが言う。
そらは苦笑いしながら首を横にふった。

「ううん。気にしないで。っていうか、私のせいでごめんね。もしあれだったら、3人で見てきてくれても」

「だーめ!」

アッシュがさえぎる。

「何言ってんのよ。第一、他の七不思議もまだ残ってるし。それに、新月の夜は今日だけってわけでもないし。次のときに調べればいいのよ!」

ウインクするアッシュに、そらは少し胸が痛んだ。


あ…プールと体育倉庫の不思議…


自分が一足先に、そのどちらの七不思議も見てきていることを思い出した。
そして、そのことについて、友人達にまだ何も言っていない。


どうしよう。


みんなで調べていることなのだから、当然言うべきだと思ったのだが。
何故か伝えることを躊躇ってしまっていた。



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