Magic Academy ~禁書に愛された少女~
シークの声が響き渡ったその時だった。


何かがはじけるような音がした。
そして、その音と共に、空高くに大きな門が現れた。

「あれって…!?」

光り輝く門。
古代ルーン文字でその門は構成されていて、まるで魔方陣の一種のように見えた。

そのとき。


あ…?


何かが脳裏をよぎった。


『…デ…ン』


門がゆっくりと開く。
はっと我に返るが、その場から動くことが出来ない。


門の奥から、淡く光を放つそれに、そらは視線を奪われた。


「世界樹…」


そして次の瞬間。

「え…?」

鈍い痛みが走った。
一瞬、何のことか、全く理解が出来なかった。


…フギン?


長いこと見かけていなかったフギンの姿が、ちょうど視線の先に現れた。
そしてその傍らには、フギンによく似たもう一人の人物が、じっとこちらを見つめていた。



< 164 / 199 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop