禁じられた遊び
「…無理!
やっぱり駄目っ」

私は克波の手を離すと、席を立った

克波との距離をあける

「どうして?」

克波が真剣な目で見つめてくる

「私は克波をなんとも思ってないもの
他に好きな人がいるし、私のせいで九条家内に波紋を広げるようなことはしたくないわ」

「勇人さんだろ?
だから、何だよ
好きな男に頼れないくせに、強がっても意味ねーじゃん
勇人さんが好きなら、勇人さんに守ってもらえよ
無駄な行為なんてしないで、さっさと勇人さんのモンになっちまえよ!
見てて、腹立たしいんだよ
イラつくんだよ
俺に守られたくないなら、さっさと勇人さんのとこに行きやがれ」

克波が椅子を蹴った

ぎっと私を睨むと、克波は生徒会室を飛び出して行った

克波も知ってたんだ

私が誰が好きか…を

知っていて、私を抱いてお金を?

「無駄な行為…か」

不必要な意地のはりすぎなの?

都合の良い女になりたくないって思うのはいけない?

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