禁じられた遊び
小花Side⑤
校内で泣くだけ、泣いたあと…
勇人に支えられながら、家に帰ってきた
勇人と離れるのが嫌で、ずっと寄り添っていた
お風呂のときも、ご飯のときもずっと勇人の体に寄り掛かって過ごした
今はベッドの中で、抱きしめ合って横になっていた
勇人は文庫本を読んでいる
私は、ただ勇人の腕にしがみついていた
「勇人様、失礼します
制服をクリーニングに出そうとしたら、これがポケットから出てきましたので」
家政婦が鍵を差し出してきた
文庫本から目を離した勇人が、家政婦から鍵を受けると、ベットの脇にある棚に置いた
「もう、今日は帰っていいから」
それだけ言うと、勇人はまた文庫本に目を戻した
「はい、では失礼します」
家政婦は、お辞儀をすると部屋を出て行った
ゆっくりとドアを閉まるのを確認にした私は、棚の上に置いた鍵を見つめた
何の鍵だろう
マンションの鍵も、学校のロッカーも、生徒会室の鍵も…勇人が使う鍵はすべて黒革のキーケースにしまっているのに
この鍵だけ、なんで単独に持っているの?
この鍵は、何?
「なんだ?」
勇人の声が頭の上からした
私の視線に気がついたのだろう
「鍵…何の鍵かなって思って」
勇人の目も、鍵にいった
電気スタンドの下にぽつんとある鍵が、なんだか寂しそうに見えた
「ここのマンションのだ
一つ空きがあるって耳に入れたから、契約して購入したんだが…」
勇人が言葉を止めた
「ふっ」と息を漏らして、自嘲した笑みを浮かべた
勇人に支えられながら、家に帰ってきた
勇人と離れるのが嫌で、ずっと寄り添っていた
お風呂のときも、ご飯のときもずっと勇人の体に寄り掛かって過ごした
今はベッドの中で、抱きしめ合って横になっていた
勇人は文庫本を読んでいる
私は、ただ勇人の腕にしがみついていた
「勇人様、失礼します
制服をクリーニングに出そうとしたら、これがポケットから出てきましたので」
家政婦が鍵を差し出してきた
文庫本から目を離した勇人が、家政婦から鍵を受けると、ベットの脇にある棚に置いた
「もう、今日は帰っていいから」
それだけ言うと、勇人はまた文庫本に目を戻した
「はい、では失礼します」
家政婦は、お辞儀をすると部屋を出て行った
ゆっくりとドアを閉まるのを確認にした私は、棚の上に置いた鍵を見つめた
何の鍵だろう
マンションの鍵も、学校のロッカーも、生徒会室の鍵も…勇人が使う鍵はすべて黒革のキーケースにしまっているのに
この鍵だけ、なんで単独に持っているの?
この鍵は、何?
「なんだ?」
勇人の声が頭の上からした
私の視線に気がついたのだろう
「鍵…何の鍵かなって思って」
勇人の目も、鍵にいった
電気スタンドの下にぽつんとある鍵が、なんだか寂しそうに見えた
「ここのマンションのだ
一つ空きがあるって耳に入れたから、契約して購入したんだが…」
勇人が言葉を止めた
「ふっ」と息を漏らして、自嘲した笑みを浮かべた