禁じられた遊び
『桃の体にある痣、誰にやられたか…勇人さんだって知っているはずだ
なのに、何の対策もせずに、家に帰すなんて
恐怖におびえて暮らす人間の心を知らないからできる行為だ』
克波の言葉を思いだした
「これって、桃香ちゃんのために?」
「まあ…な」
勇人は視線を文庫本に戻した
克波の馬鹿……!
勇人だってきちんと考えてたのに
西岡君の恐怖から、逃れるように対策を練っていたのに
他人のために、マンションを買うなんて早々できることじゃない
何千万、もしくは何億ってお金が動くのよ
お菓子を買うのとはわけが違う
何の見返りも求めずに、勇人は桃香ちゃんのためにマンションを買ってあげて
勇人のほうが大きい人間だわ
生徒会室で、勇人が握っていた拳をポケットに入れて何かを握っているように見えたのは
あれは
鍵を握りしめていたんだ
きっと悔しかったんだろうなあ
あんな馬鹿克波に、いいように言われて…どうして言い返さなかったの?
何か、理由があったの?
「克波の言葉に、頭にきたでしょ?」
「くだらねえ」
勇人は軽く受け流した
桃香ちゃんは幸せね
克波にも勇人にも守られて…ずるい
「ねえ、セックスしよ」
私は甘い声を出した
勇人は文庫本を閉じると、私に微笑んだ
「電気つけたままでいいか?」
「どうして?」
「小花の体を見たいんだ」
なのに、何の対策もせずに、家に帰すなんて
恐怖におびえて暮らす人間の心を知らないからできる行為だ』
克波の言葉を思いだした
「これって、桃香ちゃんのために?」
「まあ…な」
勇人は視線を文庫本に戻した
克波の馬鹿……!
勇人だってきちんと考えてたのに
西岡君の恐怖から、逃れるように対策を練っていたのに
他人のために、マンションを買うなんて早々できることじゃない
何千万、もしくは何億ってお金が動くのよ
お菓子を買うのとはわけが違う
何の見返りも求めずに、勇人は桃香ちゃんのためにマンションを買ってあげて
勇人のほうが大きい人間だわ
生徒会室で、勇人が握っていた拳をポケットに入れて何かを握っているように見えたのは
あれは
鍵を握りしめていたんだ
きっと悔しかったんだろうなあ
あんな馬鹿克波に、いいように言われて…どうして言い返さなかったの?
何か、理由があったの?
「克波の言葉に、頭にきたでしょ?」
「くだらねえ」
勇人は軽く受け流した
桃香ちゃんは幸せね
克波にも勇人にも守られて…ずるい
「ねえ、セックスしよ」
私は甘い声を出した
勇人は文庫本を閉じると、私に微笑んだ
「電気つけたままでいいか?」
「どうして?」
「小花の体を見たいんだ」