禁じられた遊び
『電源を切って、何をしてたんだよ』
勇人さんの声が低くなった
「はい? ……何もしてませんけど
克波君は帰る場所がないし、あたしは一人でいると良太郎に暴行されるから
それで部屋にいるわけで…克波さんなら、布団で爆睡してますよ?
起こしますか?」
暗闇の中で、布団が動いた
克波さんが起きたようだ
もしかしたらずっと起きてたのかも
気をきかして、わざと寝たふりをしてたのかもしれない
「誰?」
茶色の髪をガシガシと掻き毟りながら、克波君がこっちを見てきた
「勇人さん」
「ああ、代わるよ」
克波君が手を伸ばしてきた
あたしは「克波君にかわりますね」と言いながら、携帯を耳から離した
「何かあったのかよ」
克波君が電話に向かって口を開いた
「…んで、勇人さんのマンションに行かなくちゃいけねえんだよ
この部屋に、桃を一人にさしたら、良太郎が来るじゃんか
…あ?
…わかったよ」
克波君がぱちんと携帯を二つに折りたたんだ
「あ…切っちまった!
ま、いっか
どうせ、勇人さんが来るんだし」
「ええ?」
来るって?
どういうこと?
あたしは部屋の電気をつけると、布団の上にごろりと横になった克波君を見つめた
「ねえ、どういうこと?」
「あ…俺もよくわかんねえ」
投げやりな言い方だ
どんな会話をしたのだろうか?
「は?」
「なんか……小花と一悶着あったんじゃねえの
だからって桃に電話してくんなよな」
克波君がまた起き上がると、学生鞄の中に手を突っ込んだ
勇人さんの声が低くなった
「はい? ……何もしてませんけど
克波君は帰る場所がないし、あたしは一人でいると良太郎に暴行されるから
それで部屋にいるわけで…克波さんなら、布団で爆睡してますよ?
起こしますか?」
暗闇の中で、布団が動いた
克波さんが起きたようだ
もしかしたらずっと起きてたのかも
気をきかして、わざと寝たふりをしてたのかもしれない
「誰?」
茶色の髪をガシガシと掻き毟りながら、克波君がこっちを見てきた
「勇人さん」
「ああ、代わるよ」
克波君が手を伸ばしてきた
あたしは「克波君にかわりますね」と言いながら、携帯を耳から離した
「何かあったのかよ」
克波君が電話に向かって口を開いた
「…んで、勇人さんのマンションに行かなくちゃいけねえんだよ
この部屋に、桃を一人にさしたら、良太郎が来るじゃんか
…あ?
…わかったよ」
克波君がぱちんと携帯を二つに折りたたんだ
「あ…切っちまった!
ま、いっか
どうせ、勇人さんが来るんだし」
「ええ?」
来るって?
どういうこと?
あたしは部屋の電気をつけると、布団の上にごろりと横になった克波君を見つめた
「ねえ、どういうこと?」
「あ…俺もよくわかんねえ」
投げやりな言い方だ
どんな会話をしたのだろうか?
「は?」
「なんか……小花と一悶着あったんじゃねえの
だからって桃に電話してくんなよな」
克波君がまた起き上がると、学生鞄の中に手を突っ込んだ