禁じられた遊び

桃香Side②

階段を下りていくと、制服を着た警察官とスーツをきた男性が数名、玄関に立っていた

「また小山内君のお手柄……か」

スーツを着ている男性が、ため息をついた

「俺の情報網をなめないでいただきたい
今回はいくらで買ってくれるんですか?」

「そっちの希望は?」

「そうだな
100万…と言いたいところだけど、公務員からは搾る取れるもとがないから…10万でどうです?」

「商談成立
明日、10万を振り込もう」

「じゃ、明日確認しだい、証拠の品を持っていきます」

勇人さんは何を話しているのだろうか?

スーツの男性が、勇人さんから離れると居間にいるお義父さんたちのほうへと歩みを進めて行った

あたしは勇人さんの隣に立つと、克波君の姿を探した

「どうした?」

「克波君は?」

「先にマンションに行かせた
小花が泣いてるだろうから」

「泣いてる?」

「ああ。小花は俺じゃなくて、克波を求めているからな」

え?
そうなの?

あたしには、小花さんは勇人さんを求めているように見えたのに

「テツが待っているから、俺らの車に乗ろう」

「え? いいんですか?」

「ああ。あとは警察に任せればいい」

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