禁じられた遊び
あたしは声をたてないようにして笑った
だって可笑しかっただもん
自信たっぷりの勇人さんが、小声で「しねえ」って呟くなって、滅多にないことだから
きっと学校の人たちは、こんな勇人さんを知らないよ?
そう思ったら、ちょっと得した気分になった
「笑うな!」
恥ずかしそうに勇人さんが、あたしの頭を軽く小突いた
あたしの楽しい気分は長くは続かなかった
ママの顔を思い出したから…
ママはどうなるんだろう
あたしはどうすればいいんだろう
これから……あたしはどう生きればいいのかな?
きっともう学校には通えないよね?
だって養育費を払ってくれるはずのお義父さんは警察に捕まるんでしょ?
ママは?
ママも警察に捕まるの?
良太郎は?
わからないことだらけだよ
「あたし、どうなるの?」
ぼそっと呟いた
勇人さんが「ふう」と息を吐き出すと、大きな手であたしの頭を撫でてくれた
「俺んとこに来るか?」
「え? それってどういう意味ですか?」
あたしは勇人さんの顔を見る
勇人さんはあたしの頭から手を離すと、窓のほうに視線を送った
「俺の身の回りの世話をしろ
今の家政婦、辞めたがっているんだ
次のヤツが見つかるまでは、待ってもらっている最中だから……」
「あたしでいいんですか?」
「クッキー……俺の分も作れよ」
え?
クッキー?
だって可笑しかっただもん
自信たっぷりの勇人さんが、小声で「しねえ」って呟くなって、滅多にないことだから
きっと学校の人たちは、こんな勇人さんを知らないよ?
そう思ったら、ちょっと得した気分になった
「笑うな!」
恥ずかしそうに勇人さんが、あたしの頭を軽く小突いた
あたしの楽しい気分は長くは続かなかった
ママの顔を思い出したから…
ママはどうなるんだろう
あたしはどうすればいいんだろう
これから……あたしはどう生きればいいのかな?
きっともう学校には通えないよね?
だって養育費を払ってくれるはずのお義父さんは警察に捕まるんでしょ?
ママは?
ママも警察に捕まるの?
良太郎は?
わからないことだらけだよ
「あたし、どうなるの?」
ぼそっと呟いた
勇人さんが「ふう」と息を吐き出すと、大きな手であたしの頭を撫でてくれた
「俺んとこに来るか?」
「え? それってどういう意味ですか?」
あたしは勇人さんの顔を見る
勇人さんはあたしの頭から手を離すと、窓のほうに視線を送った
「俺の身の回りの世話をしろ
今の家政婦、辞めたがっているんだ
次のヤツが見つかるまでは、待ってもらっている最中だから……」
「あたしでいいんですか?」
「クッキー……俺の分も作れよ」
え?
クッキー?